ローマの起源(2) アエネアスの旅
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『アエネイス』あらすじの続き
新天地を求めてアエネアス一行はイタリアに向かうのですが(途中、シチリアで父アンキセスは亡くなって葬られました)、船が風で流されてアフリカに漂着し、カルタゴ(現在のチュニジアの首都チュニス近く)の女王ディドに出会います。
ちなみにカルタゴは東地中海沿岸部を本拠地に活動した航海民族フェニキア人が建設した植民市(語源はフェニキア語で「新都市」の意)で、のちのローマのライバル国家。というのは西洋古代史に興味がある人なら言わずもがなかもしれませんが。
そして、ディドとの出会いに戻りますと。アエネアスの母で愛の女神ウェヌスは、愛情を操る神クピドを遣わして、ディドがアエネアスに恋するよう仕向けていたのです。そのため一行は女王に助けられます。
アエネアスと恋に落ちたディドは当地に留まるよう求めたのですが、アエネアスは神に導かれてカルタゴを去るのです。悲しみのあまり、ディドは自ら命を絶ってしまいました。この悲恋は、のちに様々な作品のモチーフになっていきます(という話もいずれ別にまとめたいです。これをネタにしたヘヴィメタルのアルバムなんかもあるので)。