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2023年1月に、フジテレビ系列(月曜9時からのドラマ枠)にて『女神(テミス)の教室』という連続ドラマが放映されるというニュースを目にしました。法科大学院を舞台にした青春群像劇なのだそうですが、「テミス」がギリシア神話の女神ですので、これを良い機会としてテミスについて記録しておこうと思いました。

物語・イメージ

ティタン神族の掟の女神。ローマでは「ユスティティア」という女神と同一視されました。それはラテン語で「正義」の意。そこに示唆されるように、ギリシア神話のイメージにおいても、正義を司るとされた女神アストライアやディケ(ディケが正義の意)といった他の女神と同一視されることがあります。

ここで補足的にディケとアストライアについてもふれておきましょう。

アストライア:正義の女神。ゼウスとテミスの娘。一説には「おとめ座 Virgo」の由来。善悪をはかる天秤を持っており、それが「てんびん座」の由来とする説もあります。人間に正義を教え続けていたのですが、堕落し続ける人間に失望して天に昇ったとの説明。

ディケ:季節の女神ホーラの一人で正義の女神=アストライア。

継承

裁判所や法律事務所などに置かれている 「正義の女神像」は一般にテミス(ユスティティア)とされる。善悪をはかる「裁きの天秤」と、悪を断つ剣を持ち、公正に考えるために目隠しをしている。

スイス・ベルンのテミス像。(ハンス・ギエン [Hans Gieng] 作、1543年。Public Domain via Wikimedia Commons.)

※目隠しをしているなどの描き方は近世以降に広まったものか。調査継続中。

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