アストライア―天に昇った正義の女神
アストライアは正義を司る女神。
同じく正義を象徴する女神ディケ(ゼウスと、掟の女神テミスとの間に生まれた季節の女神ホーラたちの一人)と同一視されます。
大昔、神々と人間は近しい間柄にあり、地上で親しく共存していました。しかし、人間の悪行が増えたのを見て、神々は天に去っていきました。
アストライア/ディケは人間のもとに残って正義を教え続けていたのですが、堕落し続ける人間についに失望し、天に昇って「おとめ座 Virgo」となったと伝えられます。
※豊穣の女神デメテルまたはその娘ペルセフォネを「おとめ座」の由来とする説もあります。
「アストライア」は、ギリシア語の「星(アステル aster)」が語源。「星印」のアステリスク asteriskも古代ギリシア語由来。
アストライア/ディケは、「公平に評価する」正義の象徴として、てんびんを持っていました。それは天において「てんびん座 Libra」になったとされます。
類似するイメージをもつ女神テミスについては、こちらをご参照ください。