現代ドイツのアトランティス探究

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いずれ本サイトでも詳しく紹介しようと思っていますが(拙著『アトランティス゠ムーの系譜学』ではふれています)、アトランティスはナチス思想と関わりを有していました。しかし戦後はタブー視されることなく、ドイツ語圏で関心を喚起し続けています。現実の戦争とは、やはり距離があったというべきかもしれません。

現代ドイツでも継続するアトランティス探究の例としては、関連情報を集積しているウェブサイト「アトランティス研究」(Atlantisforschung.de)や、アトランティス実在の観点から諸説を紹介・批判するなど情報発信を続けている研究家ソーヴァルト・C・フランケ(Thorwald C. Franke)および彼の運営するサイト「アトランティス・スカウト」(Atlantis-Scout)が挙げられます。どちらも本来はドイツ語のサイトですが、Googleでの翻訳を介して英語でもあまり違和感なく読めるのではないかと思います。日本語翻訳はさすがに厳しいでしょうけれども。

管理人は、後者(フランケ)のニュース・レターから情報を得ることもあります。ニュース・レターは誰でも当該サイトから受信アドレス登録が可能です。

また、管理人は特にアトランティス関連の文献はできるだけ収集したいと思っていることもあって、最近、ソーヴァルト・C・フランケの著書三点を注文・購入いたしました。オンデマンド出版で、ドイツ語の本ですが、Amazonで取り扱っており、私の場合は22年5月中旬に注文、2ヵ月ちょっとで手元に届きました。記載価格はその際のもので、変動が予想されます。以下の3冊で、日本語だと『プラトンの神話』、『プラトンのアトランティスに対する解釈と仮説についての批判的歴史』全二巻、といったタイトル。これらの書で、アトランティスについて伝えたプラトンの神話語りはもちろん、さまざまなアトランティス解釈についてかなり網羅的に、把握することができるでしょう。といっても管理人はドイツ語が得意というわけではないので、まだ通読できてはいないのですが、目次だけでも情報の精緻さがよくわかります。ちなみに、西洋史研究を経験した管理人にとって、こういう詳しい情報収集・整理はドイツ人の研究者が得意とする印象があります。

今回購入したThorwald C. Frankeの著書
Platonische Mythen, Books on Demand, Norderstedt, 2021.
Kritische Geschichte der Meinungen und Hypothesen zu Platons Atlantis: Von der Antike über das Mittelalter bis zur Moderne Band 1-2, Books on Demand, Norderstedt, 2021.

以上のサイトや洋書については、また適宜ふれる予定です。

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